<まちの話題>小郡市指定有形文化財「平田家住宅」
皆さん、こんにちは!取材クルーのPsukeです(^^;
今日は小郡小学校前にある歴史的建造物「平田家住宅」をご紹介します。
小郡市の南北を縦貫する西鉄大牟田線沿いの県道を福岡方面から南下していくと国道500号線に突き当たる地点に白壁の武家屋敷風の建物が見えます。
私は小郡市民になって30年以上になりますが、この建物は初めて小郡を訪れた時から私にとって小郡のシンボル的な位置づけになっています。この建物を見るたびに小郡に来たんだな~小郡に帰って来たなぁという気持ちになります。だから、この屋敷の中はどうなっているんだろうと思っていました。
そして、数年前までは個人宅として居住されてましたが、現在は小郡市に移管され2020年4月より一般公開され自由に見学できるようになっています。
そんな「平田家住宅」を一気に紹介しますので最後まで読んでくださいネ!(^^)/
平田家の歴史
肥前の戦国大名龍造寺氏に仕えていた家臣の田中播磨正晴氏が先祖です。
江戸初期に6代目・田中利左衛門正利(宗易)が小郡の町づくりに奔走し町の基盤を作りました。その後、江戸中期にその子孫にあたる田中市作高信が山隈の平田家の養子となって平田姓を名乗るようになりました。
そして第4代の平田伍三郎が幕末~明治にかけて櫨蝋(はぜろう)*などで財を成し、田中家と伍盟銀行を創設。小郡初となる銀行・伍盟銀行は昭和7年に銀行業務を閉じるまで平田家当主が代々頭取を継ぎ、伍三郎の孫になる平田瑞穂(現当主の祖父)は小郡小学校に寄附などを行うなど、三井郡在郷軍人総合分会長として地域社会の発展に貢献しました。
住宅には瑞穂の個人所蔵の資料が数多く残されて展示してあります。
*櫨蝋(はぜろう)・・・ハゼの実を絞って出る油脂。和ロウソクや石鹸・ポマードなどの原料になる。
建物について
平田家住宅は、広い敷地の中心に主屋(しゅおく)があります。
その主屋を囲むように北側に表門と座敷、西側に太鼓橋と客殿、南側に新座敷、東側に数寄屋と東門があります。
主屋と客殿、新座敷は渡り廊下でつながっています。
当初は、主屋と座敷の間にも部屋があってつながっていました。
座敷、客殿、新座敷、主屋の建物が庭園を囲んでいます。
2016年8月、主屋1棟・座敷4棟(座敷・数寄屋・客殿・新座敷)・門2棟(表門・東門)・瓦塀1棟が小郡市指定有形文化財に指定されました。
(案内リーフレットより抜粋)
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庭園について
平田家の庭園は鳥栖の庭師・松尾仙六が昭和初期に池泉観賞式庭園として作庭したといわれています。(さとう別荘の庭園も同氏の作)
巨石を配した石組は当時は滝として池に流していたのではないかとみられています。
2018年2月、庭園と敷地が「平田氏庭園」として国登録記念物(名勝地関係)に選定されました。
住宅あれこれ
平田家の室内は当時の建築様式がうかがえるものが多く残されていますので一部ご紹介します。
実際に足を運ばれていろいろご自身の目で確かめられると良いと思います。係の方も駐在していますので分かりやすく説明していただけますよ。
見学のご案内
【住所】 | 福岡県小郡市小郡1155 |
【アクセス】 | 「西鉄小郡駅」より徒歩5分 甘木鉄道線「小郡駅」より徒歩7分 |
【駐車場】 | 平田家向かい実相寺参拝者用駐車場(手前3台)をご利用いただけます。 |
【公開時間】 | 9:00-16:30(入館は16:00まで) |
【休館日】 | 日曜日・月曜日・祝日 |
【TEL】 | 0942-73-1510 NPO法人文化財保存工学研究室 |
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Notes/取材クルーPsuke