〈話題のお店〉飲み比べをしたくなる小郡の地酒 森山酒造と日本酒豆知識
創業約100年の酒造の地酒
創業約100年の老舗、地元唯一の酒蔵「森山酒造」。
そのお酒が揃うのが、蔵の北側に併設している「大保酒店」です。
今回は、森山酒造の大吟醸から純米酒、そしてちょっと気になる日本酒の種類とお酒の一年をご紹介します。

店内に入ると、日常的に親しみやすい純米酒から、贈答用としても選ばれる大吟醸までが目に飛び込んできます。
自分の好みがそれぞれに決まっていて、毎回それを求めにくるお客様が多いのだそう。
どれが一番とは言い難いものがありました。

蔵開きが近くなると、いち早く新酒もお目見えします。
新酒の可愛いラベルは、ご家族の方のデザインだそうです。
日本酒ファンの女性にも喜ばれそうですね。
その他、甘酒、酒粕、お漬物、アイスキャンデーと、お酒以外のおすすめも。

贈答用にも喜ばれる大吟醸「嘉六」

大吟醸の「嘉六」。
贈答用としてもおすすめで、40%まで研ぎ澄ました山田錦を低温発酵で時間をかけて醸した最高級酒です。
フルーティな香りとふくよかな味わいを楽しむことができます。
「嘉六」は、初代の名前から来ているのだとか。
七夕の里小郡にちなんだ名前のお酒も

小郡らしさのある手土産におすすめなのが、七夕の里小郡にちなんだ名前のお酒。
地元の豊かな土地でできたお米と、天の川に見立てた宝満の伏流水で作られた小郡の地酒です。
やや辛口の飲みごたえのある濃醇タイプの吟醸「牽牛」と、スッキリ爽やかなタイプの「織姫」があります。
ファンの定番、酒造の代表「月の桂」

代表的ともいえる「月の桂」。
純米酒と純米吟醸、本醸造とあります。
キレのある辛口が特徴です。
アイスキャンデーは懐かしの味

お酒作りの作業が落ち着く夏に、お酒の仕込み水で作られた無添加のアイスキャンデーは子供も大好き。
今年で51周年、地元で親しまれている味です。
味は、写真左から抹茶、チョコ、ミルク、小豆(豆入り)の4種類。
ここでは季節を問わず購入できます。

隠れた逸品は酒粕を使ったお漬物

「奈良漬」と「大根の粕漬」は、ご飯がすすむ逸品。
添加物は使用していません。
奈良漬は6月頃、大根の粕漬けは11月頃に漬け込み、月日が経つごとに味が深まっていきます。

酒粕は、スーパーで売られている酒粕とは違いがあります。
甘酒にしたり、お鍋や粕汁などに。
人間が生きていくうえで必要な5大栄養素であるビタミン・アミノ酸・食物繊維・ペプチド・ミネラルなどを含んだスーパーフードです。
免疫力もアップや、糖尿病予防や骨粗鬆症の予防、心筋梗塞予防、美白効果など健康や美容に期待できます。
二番粕は、浅漬けや魚につけて焼いたりがおすすめ。
魚釣りの餌にもなるので、釣りをする人も買い求めに来るのだそう。
日本酒豆知識
【日本酒の種類】
日本酒の種類は大きく分けて、お米をどれだけ磨いているか、醸造アルコールを使用しているかで分類されます。
「純米酒」の原料は、米・水・麹で作られます。
「純米」と書かれていないものは、香味や味わいを安定させる醸造アルコールが含まれています。
精米をした後に残った白米の割合を「精米歩合」と言い、50%以下を大吟醸酒、60%以下を吟醸酒と呼び、雑味が減りフルーティな味わいになるのが特徴です。
日本酒に使われる酒米は、普段食事でいただくお米よりも大粒だとか。
蒸した時に作業がしやすく、べたつきにくいのが特徴だそう。
お酒の好みは人それぞれ。精米歩合が低いほうが「美味しい」というわけではないので、違いを楽しんで好みのお酒を探してみましょう。
【お酒の保存方法】
日本酒は、紫外線に弱いため茶色など色のついた瓶で保存されています。
日本酒を長くおいしく楽しむためには、暗く、涼しい場所に保存しましょう。
生酒(5〜6℃)や大吟醸、吟醸酒(10℃前後)は冷蔵庫に保存しましょう。
時々新聞紙に包まれた日本酒を見たことがありませんか?
包むことで、急な温度変化や微量な光も防ぐことができ、長期の保存が可能になります。
【日本酒の1年間】
10月〜11月 仕込みの始まり。
12月 早いものはお酒が出来上がる。
12月〜1月 新酒が完成。
7月 蔵の年度はこの時に変わり、「新酒」という言葉がなくなります。
レギュラーのお酒は熱処理されて貯蔵され、生は熟成。
9月 前年度の熟成させたお酒が飲み頃になり、「ひやおろし」が登場。
今年も蔵開きを4月6日(土)、7日(日)に開催
森山酒造「蔵開き」では、ここで販売するお酒の他に、この日だけ販売される人気の古酒も登場します。
アイスキャンデーや軽食などの販売ブースも登場し賑わいます。
時間は10時〜15時まで。
唯一飲み比べができるこの日もお見逃しなく!

森山酒造株式会社(大保酒店)
【住所】 福岡県小郡市大保1067-1
【TEL】 0942-75-2302(本店)
0942-75-2526(直営店)
【FAX】 0942-75-6531
【営業時間 】09:00~19:00
【定休日】 なし
【HP】http://www.karoku-sake.com/index.html
【instagram】https://www.instagram.com/moriyama___shuzo/
取材/ミ・シ・ラ・ン小郡取材クルー nami